55歳からのプチアーリーリタイア生活

55歳でリタイアしました。リタイアまで、リタイア後の記録を残します。

アーリーリタイアの年金損得計算:年金支払い免除と繰り下げ受給

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概要

60歳よりも早く仕事を辞めてアーリーリタイアした場合、年金保険料の支払い免除を申請するという選択肢があります。

ただ免除を選択すると、受け取る年金額が減少してしまいますので、抵抗がある人もいるでしょう。

でも年金を増やすには、年金保険料を支払うことのほかにも方法があります。それは、65歳から受け取ることができる年金をもらわずに繰り下げることです。

では、支払い免除を選択して年金が減った分を繰り下げで増やすのと、免除を選択せずに年金保険料を支払う場合とでどちらが得でしょうか?

ちゃんと考えたことがなかったので、具体的に計算してみることにします。

 

年金の繰り上げと繰り下げ

男性:昭和36年4月2日生まれ、女性:昭和41年4月2日生まれ以降の人は、年金受給ができるのは65歳からですが、最大5年まで繰り上げて受給することも、最大5年まで繰り下げて受給することもできる制度になっています。

繰り上げてもらう場合は1か月繰り上げるごとに0.5%減額になり、繰り下げる場合は1か月繰り下げるごとに0.7%増額になります。

65歳から受け取る場合に対して、繰り上げ/繰り下げた場合の年金受給額を計算すると、以下のように増減します。

 60歳 0.5%×12か月×5年=30%減額

  ⇑ 年6%ずつ減る

 64歳 0.5%×12か月×1年=6%減額

 65歳 ±0

 66歳 0.7%×12か月×1年=8.4%増額

  ⇓ 年8.4%ずつ増える

 70歳 0.7%×12か月×5年=42%増額

 

年金保険料の支払い額と受け取る金額の関係

国民年金保険料は2019年現在月額16,410円ですので年額は196,920円。

口座振替で1年分を前納すると約192,790(4130円割引)、同様に2年分を前納すると379,640(15760円割引)となるなど、支払い方法によって少し変わってきます。

そこで、話を簡単にするために間を取って年額195,000円でかんがえることにします。

 

受け取る年金額は以前記事にしたことがありますが簡単におさらいします。

www.petitearly.work

年金保険料納付月数と年金受取額の関係は次式で表されます。

 年金受取額(年額)=780,100✕(全額納付月数+全額免除月数✕4/8)/(40年✕12ヶ月)

この式より、1年間年金保険料を支払ったときに増加する年金受取額は

 780,100✕12/(40✕12)≒19,500円

ざっくりいうと、年金保険料として195,000円支払うと、受け取る年金額は年19,500円増える、つまり支払額の10%の金額を毎年受け取れるということです。

 

一方、年金保険料の支払い免除を希望して認められると、半額が税金から補填されて、支払った場合の半額だけ年金受取額は増えます。

1年間支払い免除した場合に増加する年金受取額は

 780,100✕12✕4/8/(40✕12)≒9,750円

 

年金保険料を支払った場合と免除した場合、両社の差額は9750円です。

免除が選択できるのに支払うことを選択すると、195,000円の支払いに対して9750円、つまり支払額の5%しか受取額を増加させることができないということになります。

言い換えると、支払った保険料の元を取るためには20年かかります。

とくに男性の場合、平均寿命を考えるとなかなか元を取るのは難しいかなあと思います。

 

繰り下げ受給で取り戻せるか?

例えば受取年金額が180万円の人が年金受取を1か月繰り下げると、0.7%が増額となりますので、下記金額だけ受取額が増えることが分かります。

 1,800,000×0.007=12,600円

その代わり、1か月繰り下げることで本来受け取れるはずだった月額15万円(180万円/12か月=15万円)を受け取ることができなくなります。言い換えると、15万円のコストで12,600円の年金を増額させることができるわけです。

年金免除ができるのにあえて支払った場合は、19.5万円のコストで9,750円しか増えなかったのに、繰り下げの場合はかなりお得なことがわかります。

これを年金保険料の支払い額と受け取る金額の関係の場合と同じようにコストと年金増加分の比率で表すと8.4%となります。

 12600/150000=0.084→8.4%

 

年金保険料の支払い額と受け取る金額の関係では5%でしたので、それよりも3.4%も効率が良いことが分かります。

また元を取るためには、150,000/12,600≒11.9年、つまり約12年で元が取れることが分かります。これなら男性の平均寿命を考えても、元が取れる可能性が高いと思います。

 

年金受取額が変わっても増額比率は同じですので、コストとリターンの関係は変わりません。

例えば上記の半分の年金受取額90万円、月額7.5万円の人の場合の増加分は以下の通りです。

 900,000×0.007=6,300円

2か月繰り下げれば最初の例と同じで15万円のコストで12,600円の増額が可能です。

 

まとめ

支払った年金保険料や、繰り下げにより受け取れなかった年金をコストと定義し、そのコストに対して増える年金受取額の年額をコストに対する比率で表したものをリターンと定義すると、コストとリターンの関係は以下のようになります。

 ①年金保険料の免除を選択できるのにあえて支払った場合のリターン:5%

 ②年金を1か月繰り下げた時のリターン:8.4%

年金を増やすためには②のほうが3.4%も資金効率が良いということです。

 

退職前は、長生きリスクに備えてアーリーリタイア後も国民年金保険料の支払いを続け、少しでも年金額を増やしておいたほうが良いだろうと漫然と考えていました。

しかし、年金受給額を効率よく増やすには、免除できる間は免除を選択して支払額を節約し、65歳以降に繰り下げを選択するという方法のほうが資金効率が良いことが分かりました。

来年以降も、年金保険料の支払い免除できる間は迷わず免除を選択し、65歳の段階での資金状況等により、繰り下げで年金額を増やすという形をとることにします。

 

注意点 

この計算はあくまでも免除が選択できる場合のことを言っており、未納を薦めるものではありません。

未納の場合は年金受取額は全く増えませんから、年金支払いコストに対するリターンは10%となり、繰り下げの8.4%よりも資金効率は良くなります。

免除が認められず、年金保険料を支払わなければならない状況なのであれば、素直に支払うほうが得です。

 

 

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